手の老化の原因「たんぱく質の糖化」は超危険?! 糖化を防ぐ3つの方法を紹介!
近年、体の老化を促進する要因として「活性酸素」と同じくらい注目されているものがあります。
それは「たんぱく質の糖化(以下「糖化」)です。
「活性酸素」による老化現象を「体がさびる現象」と表現したりしますが、糖化は「体がコゲる現象」であると言えます。
そして、近年、この「糖化」が数々の体の老化現象に影響していることがわかってきました。
特に、以下のような症状の人は「糖化」がかなり進んでいるかもしれません。
- 最近、肌の調子が悪い…
- 髪のツヤやハリがなくなってきたような気がする…
- 健康診断で動脈硬化の可能性を指摘されてしまった…
- 血糖値が高いと言われた… など
「糖化」は、手肌のハリがなくなったり、肌がくすんでしまったりする美容面でのトラブルだけでなく、動脈硬化や白内障、骨粗しょう症などを引き起こすとも言われています。
つまり、いつまでも綺麗で若々しくいたいのであれば、活性酸素だけでなく「糖化」の対策もしなければいけません。
そこで、ここでは体を老化させる「糖化」の原因と、糖化を防ぐ3つの方法について説明していきます。
ひろ
私は栄養士なので、食べ物のお話は得意なんです!
今の食生活を見直すきっかけになれば幸いです。
Contents
糖化とは?
糖化とは、体の中のたんぱく質と糖質が結びついて、それらが体温で温められて焦げていく現象のことを言います。
わかりやすく表現するならこんがり焼けた「ホットケーキ」。
ホットケーキは、小麦粉と牛乳(糖とたんぱく質)が結びついた状態です。
それをフライパンで加熱するとこんがりきつね色に焼きあがります(焦げている訳です)。
この焦げた状態が、まさしく「糖化現象」なのです。
ホットケーキだけではありません。
トーストや北京ダックなんかも糖化の一例といえます。
お料理であれば、「美味そう…」でいいのですが、これが体の中で起こると非常に厄介なのです。
なぜなら、この糖化現象が老化促進物質である「AGE(糖化最終生成物)」を作り出してしまうからです。
そしてこのAGEは、活性酸素と同じく体のいたるところで悪さをします。
例えば、糖化が手肌で起こると、手肌のハリを保つコラーゲン繊維が破壊されてしまい、手肌は弾力を失ってしまいます。
その結果、浮き出る血管の原因になってしまいます。
また、糖化によって生み出された老廃物が肌の細胞に沈着すると、シミやくすみとなってしまいます。
つまり、糖化が進むと手肌のシワやくすみ、シミとなって現れるのです。
そして、糖化によってつくられるAGEは、手肌だけでなく血管や内臓をはじめとする体内組織にも悪影響を及ぼします。
そのため、糖化が多くの病気や老化の原因となることが知られています。
糖化を防ぐために
美容の面だけではなく、健康の面でも非常に厄介な「糖化」。
そんな「糖化」を抑えるためには、いったいどうすればよいのでしょうか?
ここで、以下に今からできる具体的な改善策について説明していきます。
食生活を見直す
糖化は、過剰に取り過ぎて余った糖分がたんぱく質と結びついて起こります。
ということは、適量の糖質であれば何も問題ないのです。
問題なのは、取りすぎてしまった糖質。
つまり、糖化を抑えたいのであれば、まず先に過剰な糖質を控えることが重要です。
しかし、糖分は人間が生きていくためには必要不可欠な栄養素です。
さらに言えば、私たち日本人の主食は「お米」です。
また、朝食を食パンなどで済ませる人も多いでしょう。
そして、うどんやラーメンなどをたくさん食べる人もいますよね。
お米やパン、うどん、ラーメンなどの小麦は炭水化物ですから「糖質」に分類されます。
つまり、私たち日本人は糖質が主食なんですね。
そのため、糖分の摂取を無くそうとすると、必然的に主食であるお米やパン、麺類を減らさなくてはいけないので、多くの人がうまく糖質制限できていないのです。
そこで、主食となるご飯をいきなり減らすことが難しいのなら、「急激に血糖値を上げない食品を選ぶ」「食べる順番を考える」「調理法を工夫する」という3つのポイントに気をつけて食事をしてみて下さい。
同じものを食べていても糖化をある程度抑えることができるかも知れません。
1.急激に血糖値を上げない食品を選ぶ
血糖値を上げる食品と言えば、ズバリ「糖質」です。
糖質は、主食であるお米やファストフード、清涼飲料水など私たちの食生活の中で常に目の前にあるものです。
そのため、どうしても糖質を過剰に摂取してしまいがちです。
そこで、血糖値を上げにくい食べ物を選ぶことが、「糖化」を防ぐポイントになります。
血糖値を上げにくい食材かどうかは、「GI値」というもので知ることができます。
GI値とは、ブドウ糖の血糖上昇率を100とした場合に、比較したい食品の血糖値の上昇する割合を数値で表したものです。
つまり、GI値の数字が低い食品ほど血糖値が上がりにくく、GI値が高い食品ほど血糖値が上がりやすいということです。
糖化を抑制するには、GI値低い食品を選ぶことがポイントです。
GI値が高い食材 | ご飯、パン、もち、うどんなどの白い食べ物。じゃがいも、にんじんなど |
GI値が低い食材 | 野菜類、キノコ類、海藻類、マグロ、カツオ、イワシなどの青魚、赤身肉、鳥肉、牛乳、たまごなど。 |
ひろ
つまり、野菜やお肉、魚などを上手に取り入れていけばいいの!
あと、取り過ぎている糖質があるなら、少し制限した方が良いわね。
ひよこ師匠
なるほど。
例えば、ラーメンとチャーハンのセットなどは主に炭水化物、つまり糖質の重ね食べになるから、良くないんだね。
2.食べる順番を考える
糖化を抑えるために大切なことは、過剰な糖質を抑えることです。
しかし、私たちの主食は糖質のかたまりである「ご飯」なので、どうしても糖質を摂りすぎてしまいます。
そして、空腹の状態に糖質を食べると血糖値があっという間に上がってしまうので、さらに糖化を促進させてしまいます。
そこで、急激な血糖値の上昇を抑えるためには、糖質を控えることと同じくらい食べる順番を意識することが大切です。
例えば、糖質の多いごはんやパンといった糖質(炭水化物)を摂る前に、食物繊維が豊富な野菜やキノコ類、または、たんぱく質を含む肉・魚類を先に食べることによって、急激な血糖値の上昇を抑えることができます。
このことを考えると、日本の伝統である懐石料理を食べる順番は、前菜から始まり最後にご飯を食べますので、食べる順番としては理想的と言えます。
また、洋食でも、アペタイザー、オードブルから始まりメインの肉料理に至る順番は理にかなったものと言えます。
そして、和食であれば、緑茶を一緒に飲むこともオススメします。
なぜなら、緑茶には、AGEを下げる効果がある茶カテキンが含まれているからです。
ほんの少し食べる順番に意識を向けるだけで、急激な血糖値の上昇を抑えることができるのです。
3.調理法を工夫する
これまでの説明で、「糖化」を抑えるためには、GI値の低い食材を選ぶ、糖質の前に食物繊維の豊富な野菜やたんぱく質を摂ることが大切であることが理解できたと思います。
しかし、GI値の低い食材でも、調理法によってはGI値が上がってしまう事があるのです。
例えば、「ベーコン」は焼くことによってGI値が10倍にもなります。
ウインナーやフランクフルトも同様に、加熱することでGI値が跳ね上がってしまいます。
実は、食品中のAGEを特に増やしてしまうのが「高温調理」なのです。
つまり、調理法の中では、油で揚げる揚げ物が一番AGEを増やしてしまいます。
続いて焼料理、電子レンジ、ゆでる、蒸すの順になります。
つまり、低温調理の方がAGEを増やさない、つまり、糖化を抑えることができるということです。
鶏肉で例えると、高温調理の唐揚げが一番糖化に良くない調理法になります。
逆に、蒸した胸肉などはAGEを抑えることができます。
特徴として、たんぱく質を多く含む食材は高温調理でAGEが劇的に増えてしまいます。
そのため、揚げ物などの高温調理食品を食べるときは、緑黄色野菜やレモン、お酢を一緒に摂取するように心がけて下さい。
そうすることで、ある程度AGEを抑えることができます。

GI値を抑えたいのであれば、蒸したり、ゆでる方法がベスト。
適度な運動をする
若々しい身体を維持するために、適度な運動をした方が良いことは、皆さんご存知だと思います。
そして、「糖化」を抑えるためにも適度な運動は欠かせません。
体にAGEができやすいのは、食後1時間以内と言われています。
その理由は、通常、食後30分から1時間で血糖値が急激に上がるため、その時に糖化が起こってしまうからです。
そのため、糖化を抑えるためには、血糖値が一番上がる食後1時間以内に運動することが重要です。
しかし、思い出してください。
私たちの世代(昭和30~40年代生まれのアラフォー、アラフィフ世代)は、子供の頃に「食後30分以内は運動してはいけませんよ」と教えられてきました。
なので、食後に横になるのが得意技…という人がたくさんいます(笑)
実は、食後にしてはいけない運動は、「激しい運動」に限定されます。
つまり、ゆっくり歩くウォーキングなら、食後すぐに始めても問題ないのです。
しかも、「早歩き」ではなく「ゆっくりダラダラと歩く」方が良いので、どれだけ運動が苦手な人でも取り組むことができます。
食後30分から1時間の間に行うのウォーキングは、糖化のリスクを減少させるだけでなく、ダイエットやさまざまな生活習慣病にもとても有効です。
さらに、体力的に余裕が出てきたら、ジョギングやエアロビクスなどをの有酸素運動も行うともっと効果大です。
たとえ疲れていても、運動して汗をかく方がかえって体がスッキリするものです。
そして、有酸素運動をすることによって、精神的なストレスを減らせるのも大きなポイントです。
ただし、ひとつだけ注意点があります。
運動した直後に、清涼飲料水などの糖分を多く含む飲み物を摂飲むと、せっかく下がった血糖値がまた急激に上がってしまいます。
これは、食前の血糖値が低い時に糖質を摂ると、急激に血糖値が上がるのと同じです。
そして、糖質が急激に吸収されるとインスリンが分泌され、余った糖質が皮下脂肪や内臓脂肪に変わってしまいます。
これではせっかくの運動が水の泡です。
なので、運動後の水分補給は、水やお茶など糖分を多く含まないものを選ぶようにしましょう。

ひよこ師匠
ウォーキングには、血糖値を下げる、ストレスを無くす、ダイエット効果、活性酸素を減らすなどさまざまなメリットがあるんだ。
それに、ただゆっくり歩けばいいだけだから、お年寄りの方でも取り組むことができるよ。
健康維持のために、週に3~4回程度は歩くことをオススメします!
糖が大好き! 酵母サプリを試してみる!
糖化を防ぐために、食べるものに気をつかい、また調理法も考えなければいけないので、少し大変だと感じている人も多いと思います。
しかし、そんなあなたに朗報です!
糖化が気になる人にオススメの方法があるんです!
それは「酵母サプリを利用すること」です。
酵母とは、腸内細菌と同じ細菌のことで、善玉菌と同じものです。
パンや味噌、お酒、ヨーグルトなどの発酵食品を作るときに使われるものが酵母なのです。
よく「酵素」と勘違いされますが、酵素はたんぱく質の一種で、消化や代謝などの生化学反応を促進します。
それに対し酵母は、それ自体が生き物なので、体内(特に腸内)での活動のためにたくさんの酵素を作り出しています。
つまり、酵素を飲むよりも、「酵母」を飲む方が体にとって有益な物質がたくさん作られるので、私は断然「酵母」をオススメします。
そして、酵母は腸内で善玉菌を増やす働きもしますので、単にダイエットや糖化のためだけではなく、便秘や軟便で悩んでいる人にも特にオススメしたいです。
ちなみに私も便秘と軟便を繰り返していたのですが、酵母を飲むようになってからは、以前よりお腹がゴロゴロいわなくなったような気がします(※個人の感想です)
そして、もうひとつの酵母の特徴は、酵母は「糖が大好き」ということ!
つまり、過剰に取り過ぎてしまった糖をエネルギーに変えて活動してくれるのです。
そのため、糖化が気になる人に特にオススメなのです。
もちろん、糖化だけでなくダイエットにも良いですよ!
気になる人は、ぜひ「酵母」を試してみてくださいね!
まとめ
これまでの説明で、たんぱく質の糖化を抑えるためには食事の内容や食べる順番に気をつける、また、適度な運動が大切であることが理解できたと思います。
たんぱく質の糖化は、活性酸素の次に体を老化させてしまいます。
糖化を抑えるために、食事の内容や食べる順番に気をつけましょう。
そして、たんぱく質の糖化を抑えることは、手肌だけでなく全身の老化を遅らせるためにも非常に有効な手段です。
また、糖化を抑えるために糖質を制限してウォーキングなどを始めれば、老化を遅らせるだけでなくダイエットにも非常に効果があります。
食事制限や運動がどうしてもできないと人は、酵母サプリを上手に利用してみてください。
いつまでも魅力的な女性でいられるよう、今できることから取り組んでいきましょう。